News Letter No.59(2025年12月6日〔土〕理事会及び総会報告)

法科大学院協会事務局

 法科大学院協会の理事会が2025年12月6日(土)13時より、また総会が同日15時より、いずれもzoomによるオンライン方式で開催されました。
 以下、総会で審議・報告された事項を中心に、概要をご報告申し上げます。

1. 冒頭挨拶
 松下淳一理事長からは、平素の協力への謝辞とともに、法科大学院を取り巻く現状について報告がありました。在学中受験資格による合格率が堅調に推移していることは喜ばしい一方で、この制度が学生生活に与える影響や、不合格となった修了生への継続的なケアの必要性について注視すべきであるとの見解が示されました。また、喫緊の課題として来年から開始される司法試験のCBT化が挙げられ、法務省の情報提供における混乱に対し、協会としてアンケート実施や情報共有に努める方針が述べられました。

2. 行政動向
 文部科学省の遠藤翼氏より、中央教育審議会における令和7年司法試験結果の分析や加算プログラムの在り方、地方定着に向けた新たな評価制度などの審議状況が報告されました。

3. 人事に関する事項
 本総会において、以下の通り理事および各専門委員の交替・選任が審議・承認されました。
 •  理事の交替(2025年10月1日付)
  ・ 京都大学:横山美夏 先生 から 橋本佳幸 先生 へ交替 。
  ・ 慶應義塾大学:高田晴仁 先生 から 磯部哲 先生へ交替 。
   ※慶應義塾大学の磯部哲 先生は、被選考理事就任後も2026年6月まで事務局長を併任。
 •  専門委員会の構成
  ・ カリキュラム等検討委員会:副主任 兼 コア・カリキュラム等検討小委員会委員長が、中央大学の宮下修一 先生から、中央大学の土田伸也 教授へ交替。
  ・ 修了生職域委員会:中央大学の山田八千子 先生、法政大学の中島宏 先生、立命館大学の平野哲郎 先生、名古屋大学の上松健太郎 先生の4名が新委員として就任。
  ・ 司法試験検討委員会:労働法担当委員が、北海道大学の池田悠 先生から、東京都立大学の天野晋介 先生へ交替 。
 •  理事選考委員会(2026年度改選用)
  ・ 東北大学:嵩さやか 教授
  ・ 九州大学:大脇成昭 教授
  ・ 筑波大学:直井義典 教授
  ・ 早稲田大学:古谷修一 教授
  ・ 大阪大学:松本和彦 教授
  ・ 立命館大学:北村和生 教授

4. 各専門委員会からの活動報告
 各委員会より、今年度の活動状況および今後の課題について以下の通り報告がなされました。
 カリキュラム等検討委員会:コア・カリキュラムの運用状況に関する調査報告書が正式に提出されたことや、大阪大学の片桐直人副主任を中心に、過去の調査に基づいた未修者教育メソッドの試行的実践が進められていることが報告されました。

 修了生補助教員ネットワーク委員会: 一般社団法人法曹養成ネットワーク(プレネット)の事業を後方支援しており、12月3日に開催された「プロボノマッチング2025」を後援するなど、補助教員の活動支援を継続しています。

 司法修習連携等検討委員会: 司法研修所との意見交換会を通じて、実務の土台となる「基本的事項(生理)」の教育の重要性を確認しました 。神戸大学、京都大学、早稲田大学、東京大学、慶應義塾大学などの教育事例を共有し、双方の理解を深めています。

 司法試験等検討委員会 :例年通り司法試験に関するアンケートを12月15日を期限として実施中であり、各校へ協力を求めています 。また、2026年2月21日には「短答式試験」をテーマとしたシンポジウムを日弁連と共催予定です。

 入学者選抜・共通到達度確認試験等検討委員会: 受験者の追跡調査の実施状況と、2026年1月11日に実施される第6回共通到達度確認試験の準備状況が報告されました。

 臨床系教育等検討委員会: 年度内に委員会を開催し、臨床教育科目のコア・カリキュラムについての検討を進める方針が示されました。

 修了生職域委員会: 組織内弁護士協会との連携や、司法試験合格発表後の相談会開催を検討しています 。また、地方での法曹不足への対応策や、就職活動の前倒し状況を考慮した人材輩出のバランスについて、関係機関と協力し検討を続けています。

 広報委員会: 協会HPの充実を図るとともに、慶應義塾大学、中央大学、東京大学の3校で「ロースクール授業風景」の動画撮影を2025年度後期に予定しており、次回のキャラバン企画での活用を目指しています。

5. 司法試験CBT化への対応と課題
 磯部事務局長よりCBT化の進捗が報告されました。審議では会員校から法務省の情報公表の遅れや仕様の不透明さへの批判に加え、学内テストにおけるシステム不具合(ログイン不能やデータ消失等)の実態が報告され、このままでは司法試験の信頼性が揺らぎ、受験生の人生を左右しかねないとの危機感が示されました。これを受け、協会としては再度会員校の意向を確認した上で、法務省に対して強く説明と協議を求めていくこととなりました。

6. その他の報告事項
 文部科学省の法曹養成制度改革連絡協議会において、法曹の活動領域拡大やKPIの報告、法曹の質に関する検証などが行われたことが報告されました。また、キャラバン企画については、2025年度のオンライン説明会の成功を受け、2026年度も同様の体制で実施することが承認されました。
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次回の予定: 2026年6月13日(土)にオンラインにて理事会・総会を開催いたします 。