News Letter No.32 (2013年5月11日理事会及び総会報告)

法科大学院協会事務局

法科大学院協会の理事会が、2013 年 5 月 11 日(土)午前 10 時 30 分より、東京大学・法学政治学系総合教育棟 3 階 304 演習室で、また、総会が、同日午後零時 30 分より、東京大学・法文 1号館 22 番教室で開催されました。開催に当たり、会場の提供、準備にご尽力くださいました松下淳一理事(東京大学大学院法学政治学研究科法曹養成専攻長)、山本隆司事務局次長(同大学教授)をはじめとする東京大学の関係者の皆様に篤くお礼申し上げます。
以下、総会で報告・意見交換がされた事項を中心に、概要をご報告申し上げます。

総会では、議事に先立ち、まず、鎌田薫理事長より、最近の法科大学院をめぐる状況を踏まえた所感として、法科大学院協会および各法科大学院は厳しい状況を真摯に受け止め、速やかに改善に取り組むことで社会の要請に応えていく必要があること、その取組が痛みを伴うものであっても、強制的措置がとられることのないよう、自主性を重んじる大学にふさわしい態度をとることが期待されることなどが述べられました。次に、文部科学省の内藤敏也高等教育局専門教育課長より挨拶があり、法曹養成制度検討会議における「中間的取りまとめ」の公表等の審議の状況、中教審(第 7 期)における法科大学院特別委員会の審議の開始等について報告があり、文部科学省では引き続き社会全体からの信頼を確立するために、各法科大学院のご協力もいただきながら、法曹養成制度の安定のために努力していくので、各法科大学院においては、入学定員の見直し等の組織見直しも含め、法科大学院制度の充実に向けた更なる取組をしていただきたい旨が述べられました。

1 人事に関する件

後藤昭専務理事より、4 月 1 日付で、各法科大学院長の交代に伴い、規約 13 条 4 項に基づき以下の理事の交代があったことが報告されました。
橋本正博理事 → 阪口正二郎理事(一橋大学法科大学院長)
佐藤隆之理事 → 成瀬幸典理事(東北大学法科大学院長)
前田雅英理事 → 徳本広孝理事 (首都大学東京法科大学院長)

2 平成 24 年度決算の件

後藤専務理事(財務担当)より、平成 24 年度決算について報告がされました。その中では、修了生活躍情報発信等経費、および、就職動向調査取りまとめ経費は、25 年度の予算に繰り越すこととなったことなどの説明がありました。

続いて、同決算について、池田清治監事より、会計が適正に執行されている旨の報告があり、規約 41 条 1 項に基づき、理事会の議を経た上で、総会において承認されました。

3 平成 25 年度予算の件

平成 25 年度予算について、後藤専務理事(財務担当)より、前年度執行されなかった上記各経費が計上されていることなどの説明があり、規約 41 条 2 項に基づき、理事会の議を経た上で、総会において承認されました。

4 適性試験の実施に関する件

入学者選抜・適性試験等検討委員会の毛利透主任より、平成 25 年の法科大学院全国統一適性試験が適性試験管理委員会によって 5 月 26 日(日)と 6 月 9 日(日)の2回にわたり(どちらか 1回だけを受験しても 2 回とも受験してもよい)、全国 17 地区で実施される予定であること、出願者数は、まだ第 2 回の出願締切前であって集計結果の発表はされていないが、これまでの出願状況からすると昨年よりも減少する見込みとの情報を得ていることの報告がありました。また、平成 26 年の適性試験の実施にあたっても、試験会場の提供に関して同委員会から各法科大学院に照会があった際にはご協力願いたいとの要請がありました。

5 修了生就職動向調査に関する件

修了生職域委員会の浜辺陽一郎主任より、修了生就職動向調査を実施しており、一定数のデータが集まったので、その範囲で集計を行ったことの報告があり、各校の協力への謝辞が述べられました。そして、現時点ではまだデータが十分とはいえないが、今後更にデータを集めた上で、就職動向についての分析・検討を実施していきたいので、会員校には引き続きご協力願いたいとの要請がありました。

6 修了生の活躍情報の発信について

広報委員会の秋山靖浩主任より、前回の総会で報告したとおり法科大学院修了者の活躍状況調査の実施に関する予備調査を実施した上で、その結果を踏まえて、立地・規模・設置形態を考慮して 23 校を選び、①修了生の進路動向と②特色ある修了生の具体的な活躍状況についてアンケート調査を実施中であり、本総会の後のシンポジウムではその一部を紹介するとの報告があり、各校の協力への謝辞と引き続きの協力の要請がありました。

7 法曹養成制度検討会議「中間的取りまとめ」について

法曹養成問題対策本部の土井真一主任より、法曹養成制度検討会議が本年 4 月に「中間的取りまとめ」を公表し、5 月 13 日までパブリック・コメントの期間中であること、法科大学院協会では事務局長から 5 月 7 日に意見を提出したことが、それらの概要とともに報告され、各法科大学院においても意見を提出していただきたいとの要請がされました。

8 その他

(1) 各種報告等
中山幸二事務局長より、次のとおり報告等がありました。
① 司法試験合格者名簿掲載の官報の事前予約について、国立印刷局から案内がありました。
②「NPO 法人ドットジェイピー」から、司法試験合格者に対する議員事務所や大使館でのインターンシップ・プログラムの案内がありました。
③日弁連主催の「国際分野のスペシャリストを目指す法律家のためのセミナー」(2013 年 8 月30 日・31 日開催予定)について、昨年度と同様に、案内がありました(後に法科大学院協会のホームページにも掲載)。
④法科大学院における法曹継続教育の取組について、今月、日弁連から各法科大学院へのアンケート調査が実施される予定とのことです。法曹継続教育については、法科大学院協会のカリキュラム等検討委員会からも、各法科大学院に照会をすることを計画していますので、その際はご協力を願います。

(2) 次回の総会について
後藤専務理事より、次回の総会は、2013 年 11 月 2 日(土)または 12 月 7 日(土)に東京地区で開催する方向で調整中であることの報告がありました。【調整の結果、11 月 2 日(土)慶應義塾大学・三田キャンパスにて開催することになりました】

総会終了後、東京大学・法文 1 号館 25 番教室にて、公開シンポジウム「法科大学院修了生の活躍と今後の課題―多様な人材の輩出へ向けて」が開催されました(主催:法科大学院協会、共催:日本弁護士連合会および経営法友会、後援:文部科学省)。
シンポジウムのプログラムについては、法科大学院協会ホームページの<イベント>コーナーに掲載しております。シンポジウムでの報告およびパネルディスカッションの内容は、追って公表する予定です。

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