News Letter No.31 (2012年12月15日理事会及び総会報告)

法科大学院協会事務局

 法科大学院協会の理事会が、2012年12月15日(土)正午より、大阪大学豊中キャンパス・法経研究棟4階大会議室で、また、総会が、同日午後2時より、同・豊中総合学館4階講義室401で開催されました。開催に当たり、会場の提供、準備にご尽力下さいました谷口勢津夫理事(大阪大学大学院高等司法研究科長)をはじめとする大阪大学の関係者の皆様に篤くお礼申し上げます。  以下、総会で報告・意見交換がされた事項を中心に、概要をご報告申し上げます。

総会では、議事に先立ち、文部科学省の内藤敏也高等教育局専門教育課長より挨拶がありました。内藤課長からは、①中教審法科大学院特別委員会における審議の状況、②法曹養成制度検討会議における審議の状況などについて報告があり、文部科学省では引き続き法曹養成制度の安定・充実に向けた取組を進めていくので、各法科大学院においても教育の更なる充実や法科大学院制度の改善等に向けた取組を期待する旨が述べられました。

1 準会員の退会について

準会員校の摂南大学より、退会の申出があり、理事会で承認された旨が報告されました。

2 来年度適性試験の実施について

入学者選抜・適性試験等検討委員会の毛利透主任より、平成25年の法科大学院全国統一適性試験について、平成24年と同様に、適性試験管理委員会が5月26日(日)と6月9日(日)の2回にわたり(どちらか1回だけを受験しても2回とも受験してもよい)、全国17地区で実施することになったことの報告があり、試験会場の提供に関して同委員会から各法科大学院に照会があった際にはご協力願いたいとの要請がありました。

3 教員研修(民事・刑事)の報告について

教員研修等検討委員会の片山直也主任より、平成24年度教員研修を、民事系教員研修については2012年8月23日に、刑事系教員研修については同年9月11日に、いずれも司法研修所において実施したこと、研修の内容および参加者と司法研修所教官との意見交換会の概要については法科大学院協会ホームページに掲載する予定であること、また、来年度についても、今年度と同様の形式で行う予定であり、日程が確定し次第、案内をすることが報告されました。

4 司法試験アンケートの集計と分析結果について

司法試験等検討委員会の笠井治主任より、今年度の司法試験について実施したアンケート調査の集計と分析の結果について報告がされました〔調査報告書は9月10日に協会HPに掲載〕。

5 修了生の職域問題について

修了生職域委員会の浜辺陽一郎主任より、職域動向調査における回答状況について報告があり、また、民間企業の採用状況や企業関係団体との意見交換において、民間企業が司法修習生や法科大学院修了者を高く評価し、積極的に採用しようとする傾向が表れてきているとの報告がありました。

6 修了生の活躍情報発信と広報委員会の設置について

後藤昭専務理事より、法科大学院修了生の活躍の様子や法科大学院教育の成果を社会に向けて積極的に発信していく協会の取組を一層強化するため、協会の専門委員会として「広報委員会」を設置することを2012年9月26日付け持回り理事会で決定したこと、および、その主任に秋山靖浩教授が就任したことの報告がありました。
広報委員会の秋山靖浩主任より、法科大学院修了生の活躍状況等の紹介の取組を更に充実させるための協力について各会員校への要請があり、また、法科大学院修了者の活躍状況調査の実施に関する予備調査を近日中に実施する予定であるとの報告がありました。

7 法科大学院をめぐる最近の状況について

法曹養成問題対策本部の土井真一主任より、2012年8月に法曹養成制度関係閣僚会議が設置され、その下に法曹養成制度検討会議が設置されたこと、法曹養成制度および法科大学院制度に関する問題が現在この検討会議と中教審を中心に検討されていることの説明があり、検討会議の審議の状況についての報告がありました。その中で、法科大学院に関する検討会議の審議では、これまでの各法科大学院や文部科学省の取組を評価し、その効果を見守る必要があるとしつつも、それだけでは十分でない場合にとり得る更なる措置を検討することも検討会議の一つの役割であるという方向の意見が強くなっているとみられること等が報告されました。また、この報告を受け、各会員校から、今後取り組むべき課題等について意見が出されました。

8 その他

(1) 法科大学院協会の活動について
中山幸二事務局長より、前回5月12日の総会(それまでの活動はNews Letter No.30に掲載)以降の法科大学院協会の活動について説明がありました。

・News Letter No.30を発行:5月30日、協会ホームページに掲載。
・日弁連執行部との意見交換:6月28日、9月5日、10月30日、12月13日
・司法研修所との意見交換:7月5日(於・中央大学)、10月31日(於・明治大学)
・司法研修所における民事研修:8月23日(法科大学院教員15名+協会2名参加)
・司法研修所における刑事研修:9月11日(法科大学院教員14名+協会2名参加)
・国際法曹人材養成セミナー:8月24日~25日(全128名参加)
(日弁連国際室主催、外務省・法務省共催、国際法学会・法科大学院協会後援)
・司法試験等検討委員会:6月各法科大学院に今年度の司法試験につきアンートを実施。
回答の集計・分析結果を公表(9月10日配信、協会ホームページにも掲載)
・職域委員会と人事院の共催による中央省庁合同業務説明会を実施:9月12日(72名参加)
・職域委員会と経営法友会との意見交換:12月11日(8月仮アンケートで「企業法務」の実務を教えている科目および担当者の照会、61校から回答)
・修了生の活躍情報の発信(協会ホームページに各大学とのリンク)
・広報委員会の設置(法科大学院の修了生活躍・教育成果発信シンポジウム企画)
・国立印刷局への協力(司法試験合格者名簿掲載の官報・予約案内、2100部申込み)
・知的財産人材育成推進協議会への協力(作業部会に1名派遣:熊谷健一(明治)
・原子力損害賠償紛争解決センター(原発ADR)補佐員募集への協力
・法曹養成制度検討会議への協力(自治体法務・企業法務の活動領域拡大のための協議会への委員推薦)
【自治体法務】碓井光明(明治)、大貫裕之(中央)、浜辺陽一郎(青山学院)
【企業法務】 阿部博友(一橋)、片山直也(慶應)、古谷修一(早稲田)

(2) 次回の総会について
後藤専務理事より、次回の総会の日程については調整中であるが、2013年5月11日、18日、6月8日のいずれかの土曜日が候補日である旨の説明がありました。

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