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今、なぜロースクールで学ぶのか
若手弁護士が語る法科大学院の魅力

弁護士
小塩康祐・毛受達哉・戸塚雄亮・重政 孝・鴨下 香苗
 

※本稿は、法科大学院協会主催「2015年 今、なぜロースクールで学ぶのか☆列島縦断リレー☆法科大学院がわかる会」(2015年10月24日・中央大学駿河台記念館)で行われた座談会をもとに編集したものです。
※所属は座談会当時のものです。

小塩 みなさんこんにちは。弁護士の小塩康祐と申します。まずはじめに、登壇者それぞれから簡単に自己紹介をして、その後、法科大学院の魅力について説明していきたいと思います。
 私は、早稲田大学の政治経済学部経済学科を卒業後、早稲田大学ロースクールの未修者コースを経て、現在はTMI総合法律事務所で弁護士として働いています。主な業務としては、企業法務、訴訟、スポーツ関係の仕事をしております。
毛受 弁護士の毛受達哉と申します。立教大学の法学部政治学科を卒業して、3年ぐらい違う仕事をしていましたが、26歳の時に中央大学ロースクールの未修者コースに入り、現在は本間合同法律事務所に勤務しています。業務としては、訴訟が多く、クライアントの種別でいうと企業が7割、個人が3割ほどです。
戸塚 弁護士の戸塚雄亮と申します。早稲田大学の法学部を卒業後、早稲田大学ロースクールの未修者コースに入り修了しました。現在は今村記念法律事務所で勤務弁護士をしています。業務としては、一般民事、それから刑事、特殊なところとして外国人の入管事件行政訴訟等をやっています。
重政 弁護士の重政孝と申します。慶應義塾大学法学部を卒業後、慶應義塾大学ロースクールを修了しまして、現在、AOSリーガルテック株式会社というIT企業で働いております。業務内容としましては、後ほど詳しくご説明しますが、デジタルフォレンジックのコンサルティング業務を行っております。
鴨下 弁護士の鴨下香苗と申します。私は、早稲田大学法学部を卒業した後、慶應義塾大学ースクールの既修者コースに通いました。現在は、R&G横浜法律事務所で勤務弁護士をしております。扱う分野は、企業法務が中心ですけれども、やはり横浜という土地柄、一般民事や家事なども幅広く扱っております。

ロースクールで学んだことが弁護士の仕事でどう活きるのか

小塩 それではつぎに、弁護士といっても本当に多種多様で、事務所によって業務内容も異なりますし、民事事件・刑事事件というように事件によっても内容は大きく異なると思います。さまざまな業務がありますが、ロースクールで学んだことが現在の業務にどのように活かされているのかということを説明していただきたいと思います。
毛受 そうですね、実際に弁護士になりますと、法律を学び直す時間はそれほどとれません。クライアントから聞いた事実をどのように組み立てるかを考える、そういった実務的なところに割く時間が大きいので、ロースクールで学んだ知識は業務をするうえで必要不可欠なものとなっています。例えば今、私は倒産法分野の否認権訴訟(注:管財人による不公平な弁済を是正するための手続)をやっているのですが、それはロースクールで学んだ倒産法の知識を使ってできていますので、そういった面で役立っています。
戸塚 ロースクールには、研究者教員と実務家教員とがおられます。司法試験に直結する判例ベースの規範を前提とした事案の分析ですとか、事実の評価の仕方、そういったものの手ほどきを上手くやって下さる実務家教員の先生がロースクールでは人気があったように思います。たしかに、試験対策とか実務の基礎というところでそういった要素はあります。ただ、今感じるのは、ロースクールの学生という勉強に集中できるときに、学者の先生から基礎理論とか問題提起、それから最新の学説状況といったものを深く掘り下げて学べたということは、実は実務に出てから役に立っていると感じます。私の業務のなかでは、行政の分野で特にそれを感じることがありまして、行政訴訟で、理論面から判例を乗り越える立論をしたりとか、あるいは法制上の問題を提起して立法に影響を与えようというときに、ロースクールで学んだ基礎理論とか法の観念といったものの裏付けは非常に重要になると感じています。
重政 ロースクールに入りますと、未修者コースですと、1年目に法律の基礎理論を勉強したうえで、2年目からは既修者コースと合流して主に問題演習が中心の講義となってきます。問題演習のなかにも、司法試験に直結する民事系、刑事系、あるいは公法系の講義というものがありますが、その他に、慶應のロースクールではテーマ演習といいまして、直接試験には関係ないのですが、実務に入って役に立つと思われる各自が興味をもった内容について深く掘り下げて勉強していこうという演習がありました。私は、ウィーン売買条約に関する判決や仲裁判断を読むテーマ演習をとっておりまして、これは、ウィーン売買条約という国際条約に関する英文の判例や仲裁判断例のデータベースから自分で選択した判決や仲裁判断を日本語に翻訳した上で、それを週1回集まって発表するというものでした。実務に就いてしばらく私はインハウス業務をやっていたのですけれども、その際に、英文の契約書や利用規約を翻訳してそれを日本語に直して日本語の業務に馴染ませるという仕事がありまして、この演習で英語の法律や契約関係独特の言い回しに馴染んだことが役に立ちました。
鴨下 実務上の相談事というのは、混沌としていて何が法的に問題なのかということがわからないのですけど、ロースクールの勉強はソクラテス・メソッドといって双方向の授業が行われるので、問題の抽出、何が法的な問題なのかということを重視した授業がなされていました。また、設例についても先生方がとても工夫されていて、会話形式であったり、相談者の方がいらっしゃった場面を設定されていたりしており、そういう設例を多く解いたことは、今の実務でも役立っているといえます。
小塩 私は法学部出身ではないですが、おそらく法学部の授業では、基本書を用いて、法の基礎を学ぶことが多いと思います。もしかすると、法学部の授業の内容が、実務に出てそのまま活きることはそれほど多くないのかもしれません。もちろん、基礎的な内容は非常に重要であることは間違いありません。学生のみなさんからすると、弁護士であれば何でも知っていると思われるかもしれませんが、まったくそんなことはありません。勉強したことがない法律もたくさんありますし、見たこともない条例も多くあります。分からないことと出会った場合は、その都度調べます。その際の調べ方とか、だいたいこのような感じだろうなと予想ができることが、いまみなさんが勉強していることで一番重要になることではないかと思います。法学部やロースクールで、司法試験と関係のない授業を疎かにすることなく、しっかりと勉強することも、必ず仕事に活きてくると思います。幅広い能力を身につける、考え方の素地をつけるということが一番重要ではないかなと私は思います。

幅広い弁護士の仕事の世界

小塩 それでは、実際に、どのような業務をしてるかというところを、もう少し掘り下げて説明していきましょう。
毛受 私の事務所では、訴訟が多いので、少なくとも2日に1回くらいは裁判所に行って裁判をします。実際の裁判では、すぐに証人尋問をするわけではなく、お互いの弁護士が、主張を記載した書面を事前に裁判所に出して進めていくということになります。なので実際には、裁判所に提出する書面を書いたり、あるいは書くためにクライアントからヒアリングをしたり、資料をもらったりするなどの作業が1日のうち多くを占めます。訴訟以外では、契約書のチェックなどの一般的な企業法務ですね。最近行ったものとしては、最近できた上場企業に適用されるコーポレートガバナンス・コード(企業統治のための新たな規範)の対応や、会社に不祥事が起きてしまった場合の対応、そういったものをやっています。個人的な仕事としては、刑事事件もやっておりますし、ちょっと変わったところとしてはCMの出演契約書を作ったりもしています。
戸塚 私は、みなさんがイメージしやすい業務をやっているほうだと思います。たとえば、法律相談を受けてアドバイスをしたりとか、それから依頼を受けて交渉したりとか、裁判所に行って法廷に立ったりとか、それから警察署に行って被疑者に接見をしたりとか、そういったことを日常的にしています。絶対数として、一般民事の事件は多いですけれども、他の弁護士と比べれば刑事の事件を比較的多くやっていて、熱心に取り組んでいるほうだと思います。刑事の事件としては、事案としては万引きとかから殺人事件まで、あとは共犯の複雑なものとか、無罪かどうかを争う事件とか、再審を求める事件とか、告訴まで幅広くやっています。刑事訴訟法の証拠能力の勉強も重要ですので、みなさんしっかり勉強してくださいね。あと、特徴のある分野として、行政法分野の外国人の入管事件をやっていまして、入国管理局に行って申請の取次ぎをしたりとか、行政訴訟の提起などもやったりしています。
重政 私は、他の方々と異なりまして、企業で働いており、しかも現在みなさんが企業で弁護士が働くということで一般にイメージされるいわゆるインハウス業務ではなく、訴訟とか不正調査にかかわる証拠をコンピュータやスマホから復元して調査するという「デジタルフォレンジック調査」という業務のコンサルティングをやっております。最近ですと、東芝の不適切会計事件で元社長のPCから削除されたメールが大量に発見されたことが、利益の嵩上げに元社長が関与していたことを示す決定的証拠になったということは、新聞報道などでみなさんもご存知かもしれませんが、調査を行うにあたって、弁護士や企業の法務部とコミュニケーションをとったうえで、実際にどういう証拠が必要になってくるのか、それらをどういう形で収集していくのかということについて、お客様と弊社のエンジニアとの間の橋渡しを行うというのが私の仕事です。また現在は、お客様の対応だけでなくて、本を書いたり、講演を行ったりしてデジタルフォレンジックを広めるという仕事もやっています。最近はテレビ局などから取材を受けることもあります。5年前に大阪地検の証拠の改ざん事件があったことはご存じかと思いますが、あれも実はうちの会社が関わっておりまして、先日その件に関して取材を受けて関西ローカル番組に1分ほど出演しました。
鴨下 私の事務所は横浜にありまして、顧問先を結構多く抱えているので、企業法務がメインではあるんですけれども、やはり地元の企業という性質上、一部は上場企業ですが大部分は小規模な企業が多いので、一般民事と変わらないような企業法務というものもたくさんあります。あとは、社長さんの離婚ですとか、事業承継に伴う相続問題など、いろいろ幅広くやっているイメージです。刑事事件の国選弁護も年に2、3件はやっているので、東京の企業法務をやっている弁護士さんよりは、たくさん幅広くやっているという感じです。
小塩 私は、先ほど申し上げたとおり、企業法務、訴訟・紛争と、あとスポーツをやっています。私自身、ラグビーをずっと大学までやっていて、いま本当に嬉しいことにラグビーが非常に人気になっています。大学の同期や先輩・後輩がいまちょうど日本代表で活躍しているメンバーなので、彼らと一緒に選手会設立の準備をしています。日本代表の廣瀬選手、トップリーガーの和田選手、川村選手が中心となって頑張ってくれています。近々、記者会見で発表できると思いますが、いろいろな問題もあり、調整が難しいです。選手会については、弁護士としてはあまり関係ないかと思われるかもしれないですが、定款を作るにしても、議事録を作るにしても、どこでも法律は関わってきます。私自身、知らないことも多かったので、一般社団法人の仕組み等を一生懸命勉強しました。

予備試験

 「意見書」は、経済的事情や既に実社会で十分な経験を積んでいるなどの理由により法科大学院を経由しない者にも法曹資格取得のための適切な途を確保すべきである、と述べていた。これに基づいて、司法試験を受けようとする者が法科大学院修了者と同等の学識およびその応用能力並びに法律に関する実務の基礎的素養を有するかどうかを判定するための試験として、司法試験予備試験が実施されている。平成26年の予備試験の受験者数は10,347人、合格者数は356人であり、合格率は3.4%である。同年の合格者の8割近くが法科大学院生および学部生であることから、このような実態は本来の趣旨とは異なるとの指摘がされている。

弁護士の就職活動の実際
―人との出会いを大切に

小塩 次は、気になっている方も少なくないと思いますが、弁護士の就職活動について説明したいと思います。
 みなさんには、法科大学院に進学するか予備試験ルートで進むかいずれの道であっても、司法試験合格後に検察官、裁判官、そして私たちのような弁護士という3つの選択肢があります。法曹にならない方もいらっしゃいますが、多くの方は法曹三者のいずれかになると思います。裁判官と検察官は司法修習時の成績が重要になります。弁護士の場合は、多くの事務所や企業の中から自分で行きたいところを見つけて就職活動をすることになります。
 それでは、具体的に、どういう就職活動をしたかということを説明してもらえますでしょうか。
毛受 私は、司法修習が始まる前に数カ所、法律事務所に応募しまして、内定を1ついただくことができました。ただ、修習中に、裁判所の中で修習できるんですけれども、そこで弁護士が書いた書面とか、実際に法廷に立つ弁護士を見まして、裁判をやりたいなと、もっと裁判をやることができる事務所に入りたいと思いまして、就職活動を再開して、たしか4つか5つだったと思うのですが、また法律事務所に応募して、いまの事務所に採用されました。いま就職活動が厳しいといわれていますが、実際にやってみて感じたのは、事務所によってまったく求める人物像が異なるということです。法律事務所とひと口にいっても、いろんな事務所がありますから、それに応じた人物を求めるのは当然ですし、ある程度、牧歌的な業界だというところもありますので。私が今うちの事務所で実際に就職活動を担当しているのですが、あまり細かいことにはこだわらずに何かしらおもしろい人、興味深い人を採用してますので、あまり心配する必要はないかと思います。
戸塚 いま勤務してる事務所は、2つ目の事務所です。採用パターンとしては2つ経験したと思います。1つ目の事務所は、いわゆる普通の就活ルートという感じで、応募して面接を何回か受けて採用されたという感じでした。そういう一般公募的な就活パターンだと、司法試験の成績とか法科大学院の成績がある程度大きく考慮されて、書類で落とされてということも多いようです。私の場合、ちょっと司法試験の成績がよくなかった……。
小塩 何位だったんでしょうか。
戸塚 それはちょっと今後の営業に差し支えていきますので…(笑)。成績がよくなかったので、成績をあまり重視しなさそうな事務所を選んで応募しました。応募したところ、3つ応募して、3つ面接を受けて、2つ内定をもらうことになったので、苦労をしたか苦労をしていないか分からないという感じです。そこに入所して10カ月ほど経った頃に、司法修習先だった事務所のボスから連絡をいただいて、うちにこないかと誘っていただいて、いまの事務所に移ったという経緯です。ですので、普通の就活ルートもありますけれども、修習中にいろいろな弁護士と会うことがありますので、一つひとつの出会いを大切にしていくと、就活にも活きてくると思います。
重政 たまたま毛受さんが以前働いていた会社でインハウス弁護士を探していたのでそれに応募しまして、そのご縁でいまの会社で働くことになりました。就職して1年後ぐらいに、フォレンジック業務に弁護士を関わらせるとおもしろいのではないかという話になりまして、それまではずっと契約書ですとか利用契約のチェック等の通常のインハウスの仕事をしていたのですが、現在は私がフォレンジックの責任者をしています。こういうことがあるのは小さい会社ならではのことだと思うのですが、就職した後も含めて、人生何が起こるかわからないので、視野を広くもつべきだと思います。
鴨下 先ほどもありましたように、いま就職難だ就職難だといわれていますが、私はいまの事務所の他に1つ内定をいただきまして、いまの事務所は地元ということで就職しました。みなさんの中に女性もたくさんいらっしゃいますが、特に女性は就職が困難なんじゃないかと私は考えていたのですが、そんなことは全然なくて、いまはむしろまだ女性の法曹人口が少ないので、女性には却って有利な状況なのではないかと思います。社外取締役も女性へのニーズがどんどん増えてきていますし、そういう意味でも女性には有利な社会になっているのではないかと思います。女性ですと、結婚もあるし、出産もあるし、育児もあるしということで、いろいろなライフスタイルがあると思いますが、資格をもっているということで、たとえばその事務所に合わなかったらまた別の自分のライフスタイルに合った事務所を選択することもできますし、新卒採用よりも中途採用のほうがずっと楽ということも聞きますので、そのあたりは全然心配しなくてよいだろうと思います。周りが男性なので、男性が却って優しくしてくれることもあるんじゃないかなと思います(笑)。
小塩 私は、大学の先輩の友人の弁護士の先生がいらっしゃって、その先生もラグビーをされていて、それこそ、ロースクールの志望理由書の書き方を教えていただいたりしていました。その先生には、学生時代頃からお食事に連れて行っていただいたり、大変お世話になっていたのですが、その先生が今の指導担当で、大変お世話になっております。ご迷惑ばかりおかけしているということが現実ですが……。他にも、弊所の顧問の先生にも学生時代から大変お世話になっており、さまざまな縁で入所させていただきました。ちなみに、その顧問の先生は、当時、ロースクールの教授もしており、本当に偶然ですが、私の入学試験の面接官でした。それでロースクールも合格させていただいたわけです(笑)。ロースクールの受験時にはまったく想像できませんでしたが、志望理由書を今の上司に指導していただき、面接官は後に弊所の顧問になられる方にしていただいたということだったということです。なので、私の場合、あまり参考にならないかもしれません(笑)。ただ思うことは、人生どこでどうなるか本当にわからないので、大学生の時から、ぜひ、弁護士になるとか関係なく、その日々の出会いとかを大切にすることが非常に重要ではないかと思います。就職活動に活きるからとか、そのようなことはまったく気にすることなく、会いたい人がいれば会いに行くというようなことでよいのではないかなと思います。

弁護士の仕事の魅力

小塩 みなさんには検察官の仕事、裁判官の仕事が大変魅力的に聞こえていると思いますので、弁護士の仕事も魅力的だということを説明していただこうと思います。
毛受 弁護士の仕事は、クライアントと裁判官、相手方とを全部にらみながら主張を組み立てていかなくてはならず、そういったところが難しい反面、やりがいがある、そこらへんが魅力なんだと思います。
戸塚 事件のことに悩んで眠れないという日もありますが、解決して依頼者に感謝されることには他に代えがたい喜びがあります。自分で考えて自分の責任で行動して、結果がダイレクトに返ってくるというところでは、やりがいもあるしワクワクするということは多いです。あとは生活が結構自由になるというのは楽しいです。
重政 弁護士資格をとると、弁護士事務所や企業内において弁護士として働くのみならず、私のようにそもそも弁護士業務以外の分野でも、活躍できるフィールドがこれから広がっていくと、自分でそれを切り開いていける魅力が弁護士資格を持つことにはついてくると、そういうことを知ってもらいたいと思います。
鴨下 やはり、組織というか法律事務所に属していても、究極は、弁護士というのは個人事業主でとにかく自由だと思います。それによるやりがいも感じますし、そういうところが魅力的だと思います。
小塩 弁護士の魅力としては、さまざまな種類の業務ができることや、興味ある仕事ができることが大きいと思います。たとえば、バスケットボールの選手会の会長で岡田さんという方からも様々なご助言をいただいているのですが、その岡田さんは、現役の日本のプロバスケットボールプレーヤーでありながら、公認会計士です。かなり珍しいケースかもしれませんが、会計士もしながらバスケをする人もいます。弁護士という資格自体も非常に魅力的な資格で、他にも何でもできるということも魅力かなと思います。ですから、弁護士だから絶対に事務所に入らなければならないわけではないですし、企業に入ることもできる、起業することもできるというように、広い視野で今後の将来を考えていただけたらと思います。
 それでは、時間となりましたので、以上とさせていただきます。本日はありがとうございました。

(法学セミナー2016年5月号58-63頁に掲載したものを転載)

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